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禁煙に何度も失敗してしまった。また挑戦していい? 成功までの回数と、次の挑戦を変える方法を研究で調べた

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たばこに斜線が入った禁煙のマーク
Photo: CEphoto, Uwe Aranas / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

今度こそと思ったのに、また吸ってしまった。禁煙の失敗が続くと「自分には無理だ」と感じます。でも、何度も失敗してからやめられる人は、まったく珍しくありません。研究からわかった立て直しのポイントは「回数を気にしすぎない」「最初の1週間に備える」「一人でやらない」の3つです。

3行でわかる

  1. カナダの1277人を追った研究では、1年以上の禁煙に成功するまでの挑戦は平均で約30回と推計されました。何度も失敗するのはよくあることです。
  2. 自力の禁煙で吸い始めてしまう人の多くは、最初の8日以内でした。6〜12か月続いたのは、1回の挑戦あたり3〜5%でした。
  3. 相談の支援と禁煙の薬を組み合わせると、ふつうの対応より禁煙できた人が約1.83倍になりました(52の試験・1万9488人)。

01 悩みの正体禁煙に何度も失敗するのはなぜ?

禁煙は、1回の挑戦で成功する確率がもともと低い目標です。失敗の多くは最初の1週間に起きます。何度も失敗するのは意志の弱さだけでなく、ニコチンへの依存の強さが関わっています。

薬や支援を使わずに自力で禁煙した人の研究をまとめたレビューがあります。吸い始めてしまう人の多くは、最初の8日以内でした。6〜12か月以上やめ続けられたのは、1回の挑戦あたり3〜5%でした [2]。

8つの研究をまとめた別のレビューでは、禁煙に「挑戦するかどうか」は、やめたい気持ちの強さや過去に挑戦したかで予測できました。一方、挑戦した後に「成功するかどうか」を一貫して予測したのは、たばこへの依存の強さだけでした [3]。失敗が続くのは、性格や根性よりも、依存の強さが関わっていると考えられます。

02 科学的にわかっていること禁煙は何回目で成功するもの?

カナダの研究では、成功までの挑戦は平均で約30回と推計されました。昔の調査で言われていた「平均6回」より多く、何度も失敗してからやめられる人は少なくありません。

研究わかったこと
カナダ1277人・最長3年 [1]成功までの挑戦は平均で約30回(推計)
自力の禁煙のレビュー [2]多くは8日以内に吸い始め、半年〜1年続くのは3〜5%
8研究のレビュー [3]成功を一貫して予測したのは依存の強さだけ
52試験のメタ分析 [4]相談と薬の組み合わせで、禁煙できた人が約1.83倍

Chaitonら(2016、カナダ)[1]

オンタリオ州の喫煙者を6か月ごとに最長3年追った調査から、禁煙に挑戦した1277人のデータを使いました。1年以上続いた禁煙を「成功」として、成功までに必要な挑戦の回数を4通りの方法で推計しました。結果は6.1回から142回まで幅があり、著者らがもっとも偏りが少ないと考えた方法では29.6回でした。著者らは「多くの喫煙者にとって、成功までに30回以上の挑戦が必要かもしれない」と書いています。

限界: 推計の方法によって数字は大きく変わります。集団の平均であって、一人ひとりの回数を予測するものではありません。挑戦の回数は本人の申告です。

Chaitonら(2016)の観察結果 [1]

調査期間中に実際に観察された挑戦では、成功の割合は1回目が11%、2回目が5%で、それ以降はさらに低くなりました。著者らは、やめやすい人は早い回で成功し、やめにくい人が残ってくり返し挑戦するため、と説明しています。

限界: 回数を重ねると成功しにくくなる、という意味ではなく、やめにくい人ほど回数が増える、という見方です。

Steadら(2016、コクラン・レビュー)[4]

禁煙の薬(ニコチンパッチなど)と、相談による支援を組み合わせた試験をまとめました。52の試験(1万9488人)で、ふつうの対応や短い助言、軽い支援だけの場合に比べ、6か月以上禁煙できた人が約1.83倍になりました。支援は多くの場合、禁煙の専門家による4〜8回の相談でした。

限界: 病院などで募集した試験が多く、地域で募集した試験では約1.53倍とやや小さめでした。

失敗の回数が多いことは、次も失敗する理由にはなりません。8つの研究のレビューでは、過去の挑戦は「また挑戦すること」は予測しましたが、成功を一貫して予測したのは依存の強さでした [3]。依存が強い人ほど、一人でがんばるより支援を使うほうが理にかなっています。

03 今日からできる小さな一歩また吸ってしまったら、次はどうする?

失敗を責めずに、次の禁煙開始日を決めます。最初の1週間に吸いたくなる場面を書き出し、禁煙外来や薬局で相談して、薬と支援を組み合わせます。

1

次の禁煙開始日をカレンダーに書く

失敗した日を「終わり」ではなく「次の準備の始まり」と考えます。成功まで何度も挑戦するのはよくあることです。

所要 1分

2

前回吸ってしまった場面を3つ書く

お酒の席、食後、仕事の休憩など、前回吸ってしまったきっかけを書きます。失敗の多くは最初の8日以内に起きるので、最初の1週間はその場面を避ける予定を立てます。

所要 5分

3

禁煙外来か薬局に相談する

相談の支援と禁煙の薬の組み合わせで、禁煙できた人が約1.83倍になりました。どの薬が合うかは人によるので、医師や薬剤師に相談して決めます。

所要 予約に5分

04 続けるためのコツ1本吸ってしまったら、もう失敗?

1本吸ったことで「もう台無し」と投げ出すと、本当の再開につながりやすくなります。その日のうちに禁煙に戻れば、挑戦は続いています。

05よくある質問

禁煙は平均で何回目に成功する?

カナダの1277人を追った研究では、1年以上の禁煙に成功するまでの挑戦は、著者らがもっとも偏りが少ないと考えた方法で平均29.6回と推計されました。ただ推計の方法で6.1回から142回まで幅があり、一人ひとりの回数を予測するものではありません。

禁煙に失敗しやすいのはいつ?

自力で禁煙した人の研究をまとめたレビューでは、吸い始めてしまう人の多くが最初の8日以内でした。最初の1週間に、吸いたくなる場面を避ける予定を立てておくと備えになります。

何度も失敗しているのは、意志が弱いから?

8つの研究をまとめたレビューでは、挑戦した後に成功するかを一貫して予測したのは、たばこへの依存の強さでした。年齢や性別、学歴などは一貫して関係していませんでした。失敗が続くのは、依存の強さが関わっていると考えられます。

自力で禁煙するのと、禁煙外来を使うのはどちらがいい?

52の試験をまとめたコクラン・レビューでは、相談の支援と禁煙の薬を組み合わせると、ふつうの対応や短い助言だけより、6か月以上禁煙できた人が約1.83倍でした。自力の禁煙で6〜12か月続くのは1回あたり3〜5%というレビューもあります。

出典

  1. Chaiton M, Diemert L, Cohen JE, Bondy SJ, Selby P, Philipneri A, Schwartz R (2016). Estimating the number of quit attempts it takes to quit smoking successfully in a longitudinal cohort of smokers. BMJ Open, 6(6), e011045. https://doi.org/10.1136/bmjopen-2016-011045
  2. Hughes JR, Keely J, Naud S (2004). Shape of the relapse curve and long-term abstinence among untreated smokers. Addiction, 99(1), 29-38. https://doi.org/10.1111/j.1360-0443.2004.00540.x
  3. Vangeli E, Stapleton J, Smit ES, Borland R, West R (2011). Predictors of attempts to stop smoking and their success in adult general population samples: a systematic review. Addiction, 106(12), 2110-2121. https://doi.org/10.1111/j.1360-0443.2011.03565.x
  4. Stead LF, Koilpillai P, Fanshawe TR, Lancaster T (2016). Combined pharmacotherapy and behavioural interventions for smoking cessation. Cochrane Database of Systematic Reviews, (3), CD008286. https://doi.org/10.1002/14651858.CD008286.pub3