集中力

ガムを噛むと集中できるのか。「噛むタイミング」で変わった研究

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Pattern on the stucked Chewing Gum on Berlin Wall.
Photo: Nasir Khan Saikat / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

眠い会議や、長時間の運転、試験勉強のとき、ガムを噛んで眠気を飛ばす。そんな工夫をしている人もいるでしょう。研究を見ると、ガムを噛むと覚醒感が高まり、一部の注意の成績が上がることがわかっています。ただし、その効果は短く、噛むタイミングによっては逆に働くこともありました。

3行でわかる

  1. 作業の前に5分ガムを噛んだ人は、複数のテストで成績が上がった。ただし効果は最初の15〜20分だけで、作業中ずっと噛んでいた人には効果がなかった。
  2. 4つの研究では、ガムを噛むと覚醒感が高まり、仕事中に噛んだ日は生産性が高く、もの忘れなどの困りごとも少なかった。
  3. 別の実験では、ガムで持続的な注意は高まった一方、注意の切り替えや即座の反応は悪くなっていた。

01噛むことで、頭が「起きる」

ガムを噛むと、体と脳の覚醒が高まると考えられています。眠気で集中が途切れそうなときに、一時的に頭を起こす効果が期待できます。

噛む動作は、脳の運動に関わる部分を働かせ、覚醒のレベルを上げると考えられています。17人の脳画像研究では、ガムを噛んでいるときに、注意や判断に関わる部分の活動が高まり、反応時間が短くなっていました。

一方で、噛むことにも脳の処理が使われます。作業をしながら噛み続けると、作業と噛む動作が脳の資源を取り合い、かえって成績が上がらなくなる可能性も指摘されています。

そのため、ガムの効果は「いつ噛むか」で変わると考えられています。

02科学的にわかっていること

ガムは覚醒感を高め、一部の注意を改善していました。ただし効果は短く、作業中ずっと噛むと効果はありませんでした。

Onyperら(2011)[1]

作業の前にガムを噛む群、作業中ずっと噛む群、噛まない群を比べた。作業の前に5分噛んだ群は、複数のテストで成績が上がったが、その効果は最初の15〜20分だけで、すべての能力に及ぶわけではなかった。作業中ずっと噛んでいた群では、成績は上がらなかった。

対象: 複数の実験の参加者 / 限界: 短時間の実験室の課題で、日常の作業とは異なる。

Allen & Smith(2015)[2]

2つの実験と2つの介入研究で、ガムを噛むと、作業をしていてもいなくても覚醒感が高まった。仕事中にガムを噛んだ日は、生産性が高く、もの忘れなどの困りごとも少なく、朝のコルチゾールが高かった。

対象: 4つの研究の参加者 / 限界: 研究者らはガムが仕事の成果を高めるとしているが、介入研究の規模は大きくない。

Tuchaら(2004)[3]

噛まない、噛むまねをする、味のないガムを噛む、ミント味のガムを噛む、の4条件で比べた。ガムを噛んでも記憶は良くならなかった。持続的な注意は高まった一方、即座の反応や注意の切り替えは悪くなっていた。研究者は、ガムで頭が良くなるという主張には慎重であるべきだとしている。

対象: 健康な成人 / 限界: 注意の測り方によって結果が異なる。

Hiranoら(2013)[4]

20〜34歳の17人に、ガムを噛む条件と噛まない条件で注意の課題をしてもらい、脳画像を撮った。噛んでいるときは平均の反応時間が短くなり、注意や判断に関わる脳の部分の活動が高まっていた。

対象: 健康な成人17人 / 限界: 人数が少ない。

03今日からできる小さな一歩

ガムは作業の「前」に噛むのがおすすめです。眠気を感じたら、作業を始める前に5分ほど噛んでみます。

1

作業を始める前に5分噛む

眠気を感じたら、作業を始める前に5分ほどガムを噛みます。研究では、作業前に噛んだ人の成績が上がっていました。

所要 5分

2

作業中は噛み続けない

作業中にずっと噛んでいても、成績は上がっていませんでした。細かい作業や考える作業のときは、噛むのをやめます。

所要 作業中

3

効果は20分ほどと考えておく

効果が続いたのは最初の15〜20分でした。長い作業では、休憩のたびに改めて噛むなどの使い方を試します。

所要 20分ごと

04続けるためのコツ

ガムは、眠気で集中が途切れそうなときの「ちょっとした助け」として使うのがおすすめです。

05よくある質問

ガムと集中力について、よく検索される疑問に研究の範囲で答えます。

ガムを噛むと集中力が上がるって本当?

一部は本当です。作業の前に5分ガムを噛んだ人は、最初の15〜20分のテストで成績が上がっていました。ただし、すべての能力が上がるわけではありません。

勉強中にずっとガムを噛むのはいい?

おすすめしにくいです。実験では、作業中ずっと噛んでいた人の成績は上がりませんでした。噛む動作と作業が、脳の資源を取り合う可能性が指摘されています。

ガムで眠気は覚める?

覚醒感を高める効果が確認されています。4つの研究では、ガムを噛むと、作業をしていてもいなくても覚醒感が高まっていました。

ガムで記憶力は良くなる?

はっきりしません。ある実験では、ガムを噛んでも記憶は良くなりませんでした。研究者は、ガムで頭が良くなるという主張には慎重であるべきだとしています。

出典

  1. Onyper, S. V., Carr, T. L., Farrar, J. S., & Floyd, B. R. (2011). Cognitive advantages of chewing gum. Now you see them, now you don't. Appetite, 57(2), 321-328. https://doi.org/10.1016/j.appet.2011.05.313
  2. Allen, A. P., & Smith, A. P. (2015). Chewing gum: cognitive performance, mood, well-being, and associated physiology. BioMed Research International, 2015, 654806. https://doi.org/10.1155/2015/654806
  3. Tucha, O., Mecklinger, L., Maier, K., Hammerl, M., & Lange, K. W. (2004). Chewing gum differentially affects aspects of attention in healthy subjects. Appetite, 42(3), 327-329. https://doi.org/10.1016/j.appet.2004.01.003
  4. Hirano, Y., Obata, T., Takahashi, H., et al. (2013). Effects of chewing on cognitive processing speed. Brain and Cognition, 81(3), 376-381. https://doi.org/10.1016/j.bandc.2012.12.002