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チョコを食べるとニキビができる? チョコを実際に食べてもらった試験を原典で調べた

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スプーンにのせたココアパウダー
Photo: Nikowsk / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

大事な日の前にチョコを食べたら、ニキビができてしまった。そんな経験から「チョコはニキビのもと」と思っている人は多いはずです。結論から言うと、チョコを食べてもらった2014年以降の試験は13〜92人・48時間〜4週間と小さく短く、対象も男性だけ・女性中心と偏っていますが、その範囲では食べた後にニキビが増えたという報告がいくつかあります。こうした限界があるため、日本皮膚科学会は「特定の食べ物が悪化させる明確な証拠はない」としています。

3行でわかる

  1. 1969年の古典的な試験では、チョコ入りのバーとチョコなしのバーでニキビの数に差はありませんでした。「チョコは関係ない」という説はここから広まりました。
  2. 2014年以降の試験では、カカオ100%のカプセル、カカオ99%のダークチョコ1日25g、カカオ85%を1日50gなど、どれも食べた後にニキビが増えていました。ただし13〜92人の小さく短い試験です。
  3. 日本皮膚科学会のガイドライン(2023年)は、特定の食べ物を一律に制限することはすすめていません。何がニキビに効いているのか(砂糖・脂肪・カカオ)は、まだわかっていません。

01 悩みの正体チョコとニキビの話は、なぜ意見が分かれる?

チョコとニキビの話が分かれるのは、古い試験は「差なし」、新しい小さな試験は「増えた」と、結果が食い違っているからです。どちらも決め手になるほど大きな研究ではありません。

ニキビは、毛穴に皮脂がつまり、そこで菌が増えて炎症が起きるものです。食べ物との関係は昔から疑われてきました。1969年にアメリカで行われた試験が「チョコは関係ない」という結果を出し、その後長く「チョコとニキビは無関係」と言われてきました [1]。

ところが2010年代に入ると、チョコを食べてもらう小さく短い試験がいくつか行われ、その範囲では食べた後にニキビが増えたという結果が出ています。一方で、食事とニキビの研究全体では、血糖値が上がりやすい食事(高GI食)や牛乳のほうが、調べた研究の数が多い状態です [7][8]。

02 科学的にわかっていることチョコを食べてもらうと、ニキビは増えた?

チョコを食べてもらった2014年以降の小さな試験では、どれもニキビが増えていました。ただし13〜92人、48時間〜4週間の試験で、男性だけ・女性中心など対象も偏っています。

試験人数・期間食べたもの結果
Fultonら 1969 [1]ニキビのある65人チョコ入りのバーとチョコなしのバー差なし
Capertonら 2014 [2]男性14人・7日カカオ100%のカプセル増えた
Vongraviopapら 2016 [3]男性25人・4週間カカオ99%を1日25g悪化
Delostら 2016 [4]大学生54人・48時間ミルクチョコとジェリービーンズを比較チョコで増えた
Daszkiewiczら 2024 [5]92人(ほぼ女性)・4週間カカオ85%を1日50g悪化

比べる相手と盲検(食べた人や評価した人が、どちらを食べたか知らないようにする方法)は、試験ごとに違います。原典で確かめた範囲は次のとおりです。

Fultonら(1969)[1]

中くらいのニキビがある65人に、ふつうの板チョコの10倍のチョコが入ったバーと、見た目が同じでチョコの入っていないバーを食べてもらいました。顔の片側のニキビをすべて数えると、2つのバーで差はありませんでした。皮脂の量や成分も変わりませんでした。

対象: ニキビのある65人と、ニキビのない5人 / 限界: 50年以上前の試験で、要旨には試験の期間が書かれていない。今の試験の基準とは方法が違う。

Capertonら(2014)[2]

ニキビになったことがある18〜35歳の男性14人に、無糖のカカオ100%、ゼラチン(偽薬)、またはその両方をカプセルで飲んでもらいました。本人も研究者もどれを飲んだか知らない「二重盲検」です。4日目と7日目にニキビの総数が増えていて、飲んだカカオが多い人ほど増える傾向がありました。

対象: 男性14人(最後まで参加したのは13人) / 限界: 人数がとても少なく、飲んだのは最初の1回だけ、追跡は7日間だけ。

Vongraviopapら(2016)[3]

ニキビができやすい男性25人が、カカオ99%のダークチョコを1日25g、4週間食べました。2週目からニキビの重さのスコアと、白ニキビ・黒ニキビ・赤いブツブツの数が有意に増え、4週目まで続きました。砂糖がほとんど入っていないチョコでも悪化した、という点が注目されました。

対象: 男性25人 / 限界: 要旨を見る限り、食べない人と比べる群がない。

Delostら(2016)[4]

ニキビのある大学生54人に、ミルクチョコ1枚か、血糖値の上がり方がそろう量のジェリービーンズ15粒を食べてもらいました。48時間後のニキビの数は、チョコで平均4.8個増え、ジェリービーンズでは平均0.7個減りました。4週間あけて、もう一方も食べてもらう入れ替え式の試験です。

対象: 大学生54人 / 限界: 48時間だけの短い試験で、割り付けの方法やもともとのニキビの重さが書かれていないと指摘されている。

Daszkiewiczら(2024)[5]

ポーランドの美容クリニックに通う92人(女性88人)が、カカオ85%のチョコを1日50g、4週間食べました。ニキビの重さ(0〜5点)は、1つの群で2.5から3.4に、もう1つの群で2.4から3.5に上がりました。79人で1点以上悪化しています。チョコには乳が入っていませんでした。

対象: 平均25歳の92人 / 限界: くじ引きでの割り付けや盲検の記載がなく、チョコを食べない期間の結果も報告されていない。

03 今日からできる小さな一歩ニキビが気になるとき、チョコはやめるべき?

チョコを一律にやめる必要があるとは、日本皮膚科学会は考えていません。気になる人は、量と時期を決めて自分の肌の変化を確かめ、極端な食事制限はしないのが研究に沿ったやり方です。

1

「食べた日」と「ニキビの数」を2週間メモする

試験で変化が見えたのは48時間〜2週間後でした [3][4]。チョコを食べた日と、翌日以降のニキビの数を書いておくと、自分に当てはまるかがわかります。

所要 1日1分

2

気になるなら、量を減らして2週間比べる

試験で食べた量は1日25〜50gでした [3][5]。毎日それくらい食べているなら、半分にして変わるかを見ます。

所要 2週間

3

チョコだけでなく、食事全体を見る

日本皮膚科学会は、極端な偏食を避けてバランスの良い食事をとることをすすめています [6]。白いパンや揚げ物など血糖値が上がりやすい食事にも目を向けます [8]。

所要 5分

04 続けるためのコツ食べ物とニキビの情報とどうつきあう?

食べ物とニキビの研究は小さなものが多く、1つの結果で決めつけないことが大切です。ニキビが続く・ひどいときは、食べ物で抱え込まず皮膚科に相談できます。

日本皮膚科学会の一般向けQ&Aは、にきびは基本的に皮膚科で診る病気だとして、まず皮膚科専門医の受診をすすめ、ネットの情報をもとに自己流でこじらせないよう早めの受診を呼びかけています [9]。

05よくある質問

チョコを食べるとニキビが増えるのは本当?

チョコを食べてもらった2014年以降の試験では、食べた後にニキビが増えたという報告がいくつかあります。ただし13〜92人、48時間〜4週間の小さく短い試験で、比べる相手や盲検のない試験も含まれ、1969年の試験では差がありませんでした。日本皮膚科学会は、特定の食べ物がニキビを悪化させる明確な証拠はないとしています。

ダークチョコならニキビは大丈夫?

そうとは言えません。カカオ99%のダークチョコを1日25g、4週間食べた男性25人の試験や、カカオ85%を1日50g食べた92人の試験でも、ニキビは悪化していました。

ニキビのためにチョコは完全にやめたほうがいい?

日本皮膚科学会のガイドラインは、特定の食べ物を一律に制限することをすすめていません。気になる人は量を減らして自分の肌の変化を見るのが現実的です。ニキビがひどい・続くときは皮膚科に相談できます。

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出典

  1. Fulton JE Jr, Plewig G, Kligman AM (1969). Effect of chocolate on acne vulgaris. JAMA, 210(11), 2071-2074. https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/10.1001/jama.1969.03160370055011
  2. Caperton C, Block S, Viera M, Keri J, Berman B (2014). Double-blind, Placebo-controlled Study Assessing the Effect of Chocolate Consumption in Subjects with a History of Acne Vulgaris. Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology, 7(5), 19-23. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24847404/
  3. Vongraviopap S, Asawanonda P (2016). Dark chocolate exacerbates acne. International Journal of Dermatology, 55(5), 587-591. https://doi.org/10.1111/ijd.13188
  4. Delost GR, Delost ME, Lloyd J (2016). The impact of chocolate consumption on acne vulgaris in college students: A randomized crossover study. Journal of the American Academy of Dermatology, 75(1), 220-222.(数値は American Family Physician の解説 2017 で確認) https://www.aafp.org/pubs/afp/issues/2017/0115/p122a.html
  5. Daszkiewicz M, Różańska D, Regulska-Ilow B (2024). The Relationship between Chocolate Consumption and the Severity of Acne Lesions—A Crossover Study. Foods, 13(13), 1993. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11241376/
  6. 日本皮膚科学会 (2023). 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023. 日本皮膚科学会雑誌, 133(3), 407-450. https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/zasou2023_230820.pdf
  7. Meixiong J, Ricco C, Vasavda C, Ho BK (2022). Diet and acne: A systematic review. JAAD International. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8971946/
  8. American Academy of Dermatology. Can the right diet get rid of acne? https://www.aad.org/public/diseases/acne/causes/diet
  9. 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A にきび Q13・Q16(2026年10月21日確認) https://qa.dermatol.or.jp/qa3/q16.html