習慣

「もし〇〇したら△△する」と決めると習慣は続くのか。if-thenプランの研究

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Sticky notes on the wall
Photo: ProjectManhattan / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

「明日から運動しよう」と決めたのに、気づけば1週間たっていた。そんな経験は誰にでもあります。やる気が足りないわけではないかもしれません。研究では、目標を「いつ・どこで・何をするか」の形にしておくだけで、行動に移しやすくなることが、多くの実験で確かめられています。

3行でわかる

  1. 「もし〇〇になったら、△△する」と前もって決めておく方法は、94件・8,461人分の研究をまとめた分析で、目標達成を後押しする中〜大の効果があった(効果量 d=0.65)。
  2. 健康に関わる行動に絞った23件・2,861人分でも、同じくらいの効果(d=0.59)が見られた。
  3. 「やろう」という気持ちが行動に移るのは約53%にとどまるとされ、その差を埋める方法として研究されている。

01「やろう」と決めても、行動に移せるのは約半分

「やろう」と思うことと、実際にやることの間には大きな差があります。if-thenプランは、その差を埋めるための方法です。

目標を立てても、実際に行動に移せるのは約53%にとどまるとされています。始めるきっかけを逃したり、途中で別のことに気を取られたりするためです。

if-thenプラン(実行意図)は、「もし(if)〇〇という状況になったら、(then)△△をする」という形で、状況と行動を前もって結びつけておく方法です。心理学者のゴルヴィツァーが提唱しました。

たとえば「運動する」ではなく、「もし夕食の片付けが終わったら、10分ストレッチをする」と決めておきます。状況が来たときに、考えなくても行動が始まりやすくなると考えられています。

02科学的にわかっていること

if-thenプランは、目標達成を後押しする中〜大の効果があることが、多くの研究をまとめた分析で確認されています。

Gollwitzer & Sheeran(2006)[1]

if-thenプランの効果を調べた94件の研究(8,461人分)をまとめた。目標を達成しやすくする効果は中〜大の大きさだった(d=0.65)。健康に関わる行動に絞った23件・2,861人分でも、ほぼ同じ大きさの効果(d=0.59)が見られた。

対象: 94件の研究、8,461人 / 限界: 食事や運動に絞った別の分析では、効果はやや小さかった(Prestwichら, 2015 による整理)。

米国国立がん研究所(NCI)[2]

if-thenプランの研究を整理し、行動を始められない失敗を減らす効果(d=0.61)と、途中で脱線するのを防ぐ効果(d=0.77)がいずれも中〜大だったと紹介している。目標を持つだけでは、実際に行動に移るのは約53%にとどまるとしている。

対象: これまでの研究のまとめ / 限界: 個々の研究の条件は幅広い。

Divine & Astill(2025)[3]

186人を、if-thenプランを立てる群、行動をイメージする群、両方を組み合わせる群、何もしない群に分け、4週間の運動習慣を調べた。if-thenプランにイメージを組み合わせた群で、2週目から運動量が増えた。

対象: 186人 / 限界: 4週間と短く、運動以外の習慣に当てはまるかは不明。

Prestwichら(2015)[4]

if-thenプランの研究を整理した章で、食事や運動など健康行動に絞った分析では、効果がやや小さめになると指摘している。感情のコントロールに使った場合は、効果が大きい傾向があるとしている。

対象: これまでのメタ分析の整理 / 限界: 提唱者自身を含む研究者によるまとめ。

03今日からできる小さな一歩

続けたい行動を1つ選び、「いつ・どこで」を具体的に決めて、if-thenの形で書いておきます。

1

続けたい行動を1つ、小さく決める

「運動する」ではなく「スクワットを10回する」のように、すぐできる行動にします。

所要 1分

2

「もし〇〇したら」のきっかけを決める

「歯を磨いたら」「駅に着いたら」など、毎日必ず起きる出来事をきっかけにします。

所要 1分

3

「もし〇〇したら、△△する」と書いて目につく場所に貼る

スマホのメモや付箋に書きます。行動しているところを頭の中でイメージしておくと、さらに続けやすくなった研究もあります。

所要 2分

04続けるためのコツ

うまくいかなかったときに備えて、「もしできなかったら、どうするか」も決めておくと立て直しやすくなります。

05よくある質問

if-thenプランについて、よく検索される疑問に研究の範囲で答えます。

if-thenプランとは何ですか?

「もし〇〇という状況になったら、△△をする」と、状況と行動を前もって結びつけておく方法です。心理学では「実行意図」と呼ばれます。

本当に効果はあるの?

94件・8,461人分の研究をまとめた分析で、目標達成を後押しする中〜大の効果がありました(効果量 d=0.65)。ただし、食事や運動に絞った分析では、効果はやや小さめでした。

どんな「もし」を決めればいい?

毎日必ず起きる出来事をきっかけにするのがおすすめです。「朝コーヒーを入れたら」「帰宅して靴を脱いだら」など、具体的なほど行動に移しやすくなります。

やる気があれば、if-thenプランはいらない?

やる気があっても、実際に行動に移せるのは約53%にとどまるとされています。if-thenプランは、その差を埋めるための方法です。

出典

  1. Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P. (2006). Implementation intentions and goal achievement: A meta-analysis of effects and processes. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69-119.(数値はPrestwichら, 2015 の整理で確認) https://doi.org/10.1016/s0065-2601(06)38002-1
  2. National Cancer Institute, Division of Cancer Control and Population Sciences. Implementation Intentions. https://cancercontrol.cancer.gov/brp/research/constructs/implementation-intentions
  3. Divine, A., & Astill, S. (2025). Reinforcing implementation intentions with imagery increases physical activity habit strength and behaviour. British Journal of Health Psychology, 30(2), e12795. https://doi.org/10.1111/bjhp.12795
  4. Prestwich, A., Sheeran, P., Webb, T. L., & Gollwitzer, P. M. (2015). Implementation intentions. In M. Conner & P. Norman (Eds.), Predicting and Changing Health Behaviour (3rd ed.). https://bpb-us-e1.wpmucdn.com/wp.nyu.edu/dist/c/6235/files/2019/02/prestwich-et-al-2015-implementation-intentions.pdf