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野菜や果物の残留農薬を落とすには? 流水・重曹・洗剤の洗い方を研究で調べた

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台所の流しで、流水で洗っている野菜
Photo: Shixart1985 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

スーパーで買った野菜や果物、農薬が残っていないか気になりますね。研究の答えは「特別な洗剤より、流水でしっかりこすり洗い」です。葉もの野菜の比較では、流れる水ですすぐ方法がいちばん農薬を減らしました。りんごのような皮ごと食べる果物では、重曹水につけると表面の農薬がよく落ちました。

3行でわかる

  1. 葉もの野菜5種類で9つの洗い方を比べると、流水で5分すすぐ方法が平均77.0%といちばん農薬を減らしました。重曹水・酢水・ため水は51〜52%、野菜用洗剤は43.7%でした。
  2. りんごの表面の農薬は、重曹水(約1%)に12〜15分つけると検出されなくなりました。ただし皮の内側にしみ込んだ分は、どの洗い方でも落ちません。
  3. そもそもEUの2024年の検査では、食品の96.7%が基準値以内でした。洗うのは「念のため減らす」ためと考え、まずは流水のこすり洗いを習慣にするのが手軽です。

01 悩みの正体買った野菜の農薬は、洗えば落ちるの?

表面についた農薬の多くは洗えば減ります。ただし全部は落ちず、皮の内側にしみ込んだ分は洗っても残ります。どれだけ落ちるかは、野菜の種類と農薬の性質で変わります。

農薬の多くは、野菜や果物の皮の表面にたまります。だから洗うだけでも量を減らせます [2]。

ただ、水に溶けにくい農薬もあります。果物の皮は、ろうのような膜(ワックス層)でおおわれています。水だけでは落ちにくい農薬は、この膜にくっついて残ります [2]。

さらに、時間がたつと皮の内側へしみ込む農薬もあります。しみ込んだ分は、表面を洗っても取れません [1]。

一方で、残っている量そのものは多くありません。EUが2024年に調べた8万6,449検体では、96.7%が基準値以内でした。58.4%は、測れる量の農薬が見つかりませんでした [4]。

02 科学的にわかっていること流水・重曹・酢・洗剤、いちばん落ちる洗い方は?

葉もの野菜では流水でのすすぎがいちばんで、平均77.0%減りました。重曹水や酢水は、ため水につけるのとほぼ同じ51〜52%でした。野菜用洗剤は43.7%と最も低い結果でした。

洗い方(葉もの100g)農薬が減った割合(平均)
流水で5分すすぐ77.0%
ゆでる(5分)59.5%
アルカリ水につける56.4%
湯通し(30秒)54.9%
超音波洗浄機52.8%
重曹水(2%)につける52.0%
ため水につける51.4%
酢水(5%)につける51.2%
野菜用洗剤につける43.7%

表は韓国の研究所の実験です [3]。重曹水や酢水は、ただの水につけたのと差がほとんどありませんでした。「特別なものを足す」より「流れる水ですすぐ」ほうが効いた、という結果です。

Yangら(2022、韓国)[3]

レタス・エゴマの葉・ほうれん草・春菊・サンチュの仲間の5種類に、10種類の農薬をつけて9つの洗い方を比べました。流水で5分すすぐと平均77.0%減り、いちばん効果的でした。ほうれん草は87.8%、レタスは82.5%減りました。野菜用洗剤は43.7%で最も低い結果でした。

対象: 葉もの5種類(各100g、各5回) / 限界: 実験用に多めの農薬をつけており、畑で育った野菜の残り方とは違います。流水は毎秒170mLで、家庭の蛇口より強めの可能性があります。

Yangら(2017、米国)[1]

りんごの表面の農薬は、水道水や塩素系漂白剤の液より、重曹水のほうがよく落ちました。重曹水(水1mLに10mg、約1%)につけると、12分(チアベンダゾール)と15分(ホスメット)で表面の農薬が完全に落ちました。ただし24時間で、チアベンダゾールは20%、ホスメットは4.4%が実の中にしみ込んでいて、重曹水でも落ちませんでした。

対象: 実験で農薬をつけたりんご / 限界: 2種類の農薬だけの結果です。論文の要旨と、同じ研究グループの追試 [2] で内容を確かめました。

Duら(2025、米国)[2]

りんごの農薬(チアベンダゾール)を、水につけてもあまり落ちませんでした。5%の重曹水に5分つけると74.15%減りました。2%のコーンスターチ水に5分、続けて5%の重曹水に5分つけると、94.13%まで減りました。重曹水だけを10分にのばしても79.46%で、つける時間を長くしても大きくは変わりませんでした。

対象: りんご・ぶどう・レモン・いちご / 限界: 農薬は1種類です。5%の重曹水では、いちごの色があせて柔らかくなりました。市販の野菜用洗剤を説明書どおりに使うと、減り方は50〜73%でした。

結果が食い違う点もあります。りんごの実験 [1][2] では重曹水が水より効きましたが、葉もの野菜の実験 [3] では重曹水とため水はほぼ同じでした。野菜の表面の性質や、農薬の種類によって効き方が変わると考えられます。

03 今日からできる小さな一歩家で農薬を減らすには、どう洗えばいい?

葉ものは1枚ずつはがして流水でこすり洗いします。皮ごと食べる果物は、気になるときだけ約1%の重曹水に10分ほどつけ、最後に水ですすぎます。洗剤は使わなくて大丈夫です。

1

葉ものは1枚ずつ、流水でこすり洗い

ため水につけるより、流れる水ですすぐほうが農薬が減りました。研究では100gを5分すすいでいます。葉を重ねたままにせず、表と裏に水を当てます。

所要 2〜5分

2

野菜用洗剤や酢は、わざわざ使わない

葉もの野菜では、洗剤が最も効果が低く、酢水もため水と同じくらいでした。手間とお金をかけても、流水以上の効果は見られませんでした。

所要 0分

3

りんごやぶどうは、重曹水につけてからすすぐ

水1Lに重曹10gほど(約1%)を溶かして、12〜15分つけると表面の農薬が落ちました。最後に水ですすぎます。いちごは色やかたさが変わることがあるので、流水洗いにとどめます。

所要 15分(つけておくだけ)

4

気になる果物は、皮をむく

皮の内側にしみ込んだ農薬は洗っても落ちず、むくほうが効果的です。ただし皮に含まれる栄養も一緒に減ります [1]。

所要 1分

04 続けるためのコツ毎回しっかり洗い続けるには?

毎回すべてを完璧に洗う必要はありません。生で食べる葉ものと、皮ごと食べる果物だけに絞り、流水のこすり洗いを習慣にすると続けやすくなります。

05よくある質問

野菜の農薬は、水洗いだけで落ちる?

かなり減ります。葉もの野菜5種類の実験では、流水で5分すすぐと農薬が平均77.0%減り、9つの洗い方の中でいちばんでした。ただし皮の内側にしみ込んだ農薬は、水でも重曹水でも落ちません。

重曹で洗うと農薬は落ちる?

りんごの表面ではよく落ちました。約1%の重曹水に12〜15分つけると、表面の農薬が検出されなくなりました。一方、葉もの野菜の実験では、2%の重曹水につけても平均52.0%で、ため水(51.4%)とほぼ同じでした。

野菜用洗剤を使ったほうがいい?

研究では、使う理由は見当たりませんでした。葉もの野菜の比較では、野菜用洗剤は43.7%と9つの洗い方の中で最も低い結果でした。りんごの実験でも、市販品を説明書どおりに使った場合の減り方は50〜73%でした。

農薬が残った野菜を食べても大丈夫?

EUの評価では、健康へのリスクは低いとされています。2024年の検査では、食品の96.7%が基準値以内でした。EFSA(欧州食品安全機関)は、個々の農薬による健康リスクを低いとまとめています。

出典

  1. Yang T, Doherty J, Zhao B, Kinchla AJ, Clark JM, He L (2017). Effectiveness of Commercial and Homemade Washing Agents in Removing Pesticide Residues on and in Apples. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 65(44), 9744-9752. https://doi.org/10.1021/acs.jafc.7b03118
  2. Du X, Ho L, Li S, Doherty J, Lee J, Clark JM, He L (2025). Efficacy of Household and Commercial Washing Agents in Removing the Pesticide Thiabendazole Residues from Fruits. Foods, 14(2), 318. https://doi.org/10.3390/foods14020318
  3. Yang SJ, Mun S, Kim HJ, et al. (2022). Effectiveness of Different Washing Strategies on Pesticide Residue Removal: The First Comparative Study on Leafy Vegetables. Foods, 11(18), 2916. https://doi.org/10.3390/foods11182916
  4. European Food Safety Authority (EFSA) (2026). The 2024 European Union report on pesticide residues in food. EFSA Journal, 24(5), e10054. https://doi.org/10.2903/j.efsa.2026.10054