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豆を食べるとおならが出るのはなぜ? 腸内細菌がガスをつくる仕組みと、慣れるまでの期間を研究で調べた

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さまざまな種類の乾燥豆
Photo: Bean appreciator / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

豆料理を食べた日の夜や翌日、おならが増えた気がする。体にいいと聞いても、それが気になって豆を控えている人もいるかもしれません。研究を調べると、原因ははっきりしていました。豆にふくまれる一部の糖は、人の体では消化できず、大腸の細菌が食べてガスにするのです。そして毎日豆を食べ続けた試験では、「おならが増えた」と感じる人は、数週間で大きく減っていました。

3行でわかる

  1. 豆にふくまれるラフィノースやスタキオースという糖は、人の消化酵素では分解できません。大腸まで届き、腸内細菌が発酵させるときに、水素や二酸化炭素などのガスができます。
  2. おならは誰にでも出ます。豆の缶詰200gを足した食事の10人では、1日のおならの量は476〜1491ml(中央値705ml)でした。においの主な元は、硫化水素などの硫黄をふくむガスです。
  3. 毎日半カップの豆を食べた試験では、1週目に「おならが増えた」と答えた人はピント豆で50%でした。2週目には6%まで減り、著者らは「豆でおならが増える心配は大げさかもしれない」と結論しています。

01 悩みの正体豆を食べると、なぜおならが増える?

豆にふくまれるラフィノースやスタキオースという糖は、人の消化酵素では分解できず、そのまま大腸に届きます。大腸の細菌がこれを発酵させるときにガスができ、おならとして出ていきます。

食べたものの多くは、小腸で消化されて吸収されます。ところが豆には、人の腸の酵素だけでは分解できない糖(オリゴ糖)が多くふくまれています。代表がラフィノースとスタキオースです。豆には食物繊維や、消化されにくいでんぷんも多くあります。

消化されなかった糖は、大腸までたどり着きます。大腸には、たくさんの細菌がすんでいます。細菌はこの糖を「えさ」にして分解します。これが発酵です。そのとき、次のようなガスができます。

飲みこんだ空気も一部はおならになります。ただ、おならの大部分は腸内細菌の発酵でできると考えられています。お腹のゴロゴロが牛乳で起きる人は、牛乳とお腹の研究も参考になります。乳糖も、消化しきれないと同じように大腸で発酵します。

02 科学的にわかっていることおならの量やにおいは、研究でどこまでわかっている?

健康な人のおならは1日に数百mlから1L以上あり、その多くが細菌の発酵でできたガスでした。においの主な元は硫化水素です。豆を毎日食べると、増えたと感じる人は数週間で大きく減りました。

調べたことわかったこと
1日のおならの量476〜1491ml、中央値705ml(10人)[2]
食物繊維をほぼ抜いた食事中央値214mlに減り、水素はほぼ出なくなった [2]
おならのうち、腸の中でできたガス約74%(16人)[3]
においの元硫化水素の濃さと、においの強さが関係していた [4]
豆を毎日食べたとき増えたと感じた人: ピント豆で1週目50%→2週目6% [1]

Tomlinら(1991)[2]

健康な10人に、ふだんの食事に加えて豆の缶詰(ベイクドビーンズ)200gを食べてもらい、24時間のおならを管で集めて量りました。1日の量は476〜1491mlで、中央値は705mlでした。男女で差はなく、食後に多く、寝ている間は少なめでした。食物繊維をほぼふくまない流動食を48時間続けると、量は中央値214mlに減り、水素はほとんど出なくなりました。

対象: 健康な10人(男女5人ずつ)/ 限界: 人数が少なく、豆を食べない日と直接比べた試験ではありません。食事を変えても残った約200mlのガスは、発酵以外のものと考えられています。

Suarezら(1997)[3]

16人のおならを4時間、1回ずつ分析しました。腸の中でできるガス(水素・二酸化炭素・メタン)が、おならの約74%を占めていました。水素と二酸化炭素は一緒に増えており、二酸化炭素も主に細菌がつくっていると考えられました。いちばん多いガスの種類は、人によって違いました。

限界: 少人数の測定です。ガスの中身は同じ人でも1回ごとに変わり、人によって大きく違いました。

Suarezら(1998)[4]

健康な16人に、ピント豆とラクツロース(消化されない糖)をとってもらい、おならのにおいを調べました。硫黄をふくむガスでいちばん多かったのは硫化水素で、その濃さと、2人の判定者が評価したにおいの強さが関係していました。活性炭で処理すると、においはほぼ消えました。

限界: においは2人の判定者が評価しました。著者らは、硫黄のガスは「主な、ただし唯一ではない」においの元だとしています。

Winham & Hutchins(2011)[1]

毎日半カップの豆を8〜12週間食べた3つの試験で、おならが増えたと感じたかを毎週たずねました。1週目に増えたと答えた人は、ピント豆50%・ベイクドビーンズ47%・ブラックアイピー19%でした。2週目にはピント豆6%、ブラックアイピー12%、ベイクドビーンズ24%に下がりました。一方、豆を食べない対照の食事でも3〜11%が「増えた」と答えていました。

対象: アメリカの成人。試験ごとに17人・29人・80人(うち40人が豆)/ 限界: 本人の感じ方を聞いた結果で、ガスの量は測っていません。12週続けたピント豆の試験では、6〜12週目も15〜23%が増えたと答えていました。

03 今日からできる小さな一歩豆のおならが気になるとき、どうすればいい?

豆をやめるより、少量から毎日続けるのが研究に沿ったやり方です。研究では、増えたと感じる人は2〜3週目に大きく減っていました。種類によって感じ方が違うので、合う豆を探すのも手です。

1

1日半カップほどから始める

研究で使われたのは1日半カップでした。いきなり大盛りにせず、この量を目安に、1日1回の料理に入れてみます。

所要 1日1回

2

2〜3週間は続けてようすを見る

「増えた」と感じた人の7割以上は、2〜3週目までに落ち着いたと著者らはまとめています。1週目で判断しないのがコツです。

所要 2〜3週間

3

増えやすい豆と、増えにくい豆を比べる

同じ量でも、ブラックアイピーはピント豆より「増えた」と感じた人が少なめでした。いくつかの豆を試し、気にならないものを選びます。

所要 1週間ずつ

04 続けるためのコツ豆のおならが続くのは体に悪いサイン?

おならは健康な人にも毎日出るもので、豆で増えるのは腸内細菌が働いているしるしです。ただ、強い腹痛や下痢、体重減少をともなうときは、医師に相談してください。

05よくある質問

おならがくさいのはなぜ?

おならの大部分は、においのない水素・二酸化炭素・窒素などです。においの主な元は、ごく少量ふくまれる硫化水素などの硫黄のガスでした。1998年の研究では、硫化水素の濃さとにおいの強さが関係していました。

豆を毎日食べると、おならは減っていく?

毎日半カップの豆を食べた試験では、1週目にピント豆で「増えた」と答えた人は50%、2週目には6%でした。ただし本人の感じ方を聞いた結果で、ガスの量を測ったわけではありません。12週続けても増えたと感じる人も一部いました。

おならを我慢すると体に悪い?

今回調べた研究では、おならを我慢したときの体への影響は調べられていませんでした。2011年の研究の著者らは、腸でできたガスは一部が吸収されたり、我慢されたりすることもあると書いています。

寝ている間もおならは出る?

1991年の研究では、寝ている間もおならは出ていました。ただ、1時間あたりの量は中央値16mlで、起きている間の34mlより少なくなっていました。

出典

  1. Winham DM, Hutchins AM (2011). Perceptions of flatulence from bean consumption among adults in 3 feeding studies. Nutrition Journal, 10, 128. https://doi.org/10.1186/1475-2891-10-128
  2. Tomlin J, Lowis C, Read NW (1991). Investigation of normal flatus production in healthy volunteers. Gut, 32(6), 665-669. https://doi.org/10.1136/gut.32.6.665
  3. Suarez F, Furne J, Springfield J, Levitt M (1997). Insights into human colonic physiology obtained from the study of flatus composition. American Journal of Physiology, 272(5 Pt 1), G1028-G1033. https://doi.org/10.1152/ajpgi.1997.272.5.G1028
  4. Suarez FL, Springfield J, Levitt MD (1998). Identification of gases responsible for the odour of human flatus and evaluation of a device purported to reduce this odour. Gut, 43(1), 100-104. https://doi.org/10.1136/gut.43.1.100