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食べる順番は「おかずが先、ご飯は最後」がいい? 食後の血糖値の上がり方を抑えるやり方を研究で調べた

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ボウルに盛った野菜サラダ
Photo: Suyash Dwivedi / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

「健診で血糖値を指摘された」「食後の血糖値の急上昇が気になる」。食べるものや量を変えなくても、食べる順番で食後の血糖値の上がり方は変わります。2型糖尿病の16人の実験では、野菜と鶏肉を先に、パンを10分後に食べると、パンから食べた日より食後の血糖値の上がり方が53%小さくなりました。ただし、長く続けたときの効果ははっきりしていません。

3行でわかる

  1. 野菜や肉・魚を先に、ご飯やパンを最後に食べると、食後2〜3時間の血糖値の上がり方が小さくなった実験が複数あります。
  2. 実験では、おかずを食べてから10〜15分あけて炭水化物を食べていました。健康な若い人107人分の研究をまとめたレビューでも、多くは同じ向きの結果でした。
  3. 一方、8件の試験をまとめたメタ分析では、数か月続けたときの血糖の指標(HbA1c)の差は「わずか、またはなし」で、証拠の確かさも低い評価でした。

01 悩みの正体食べる順番で、なぜ血糖値の上がり方が変わる?

肉や魚、野菜を先に食べると、胃から腸へ食べものが送られる速さがゆっくりになります。そのため、あとから食べたご飯の糖が、ゆっくり血液に入ると考えられています。

ご飯やパンの糖(炭水化物)は、胃から小腸に送られてから吸収されます。日本の実験では、魚や肉をご飯の15分前に食べると、ご飯が胃から半分出ていくまでの時間が、2型糖尿病の人で約30分から約83分に延びました。

先に食べたたんぱく質や脂質は、腸からGLP-1というホルモンが出るのを促します。GLP-1は、インスリンを出しやすくし、胃の動きをゆるめる働きをします。野菜の食物繊維は、GLP-1を増やさなくても血糖値の上昇を抑えると、2020年のレビューは整理しています。

つまり、食べる量を減らす方法ではありません。同じ食事の「どれを先に食べるか」を変える方法です。食後の眠気そのものの仕組みは昼食の後に眠くなるのはなぜかで紹介しています。

02 科学的にわかっていること順番を変えると、食後の血糖値はどれくらい変わる?

2型糖尿病の人の実験では、炭水化物を最後にすると、最初に食べた日より食後の血糖値の上がり方が半分以下になりました。健康な人でも多くは同じ向きですが、長く続けた効果ははっきりしていません。

研究対象食べ方結果
Shukla 20152型糖尿病11人野菜・鶏肉の15分後にパン食後60分の血糖値が37%低い
Shukla 20172型糖尿病16人野菜・鶏肉の10分後にパン上がり方が53%小さい
Kuwata 20162型糖尿病12人・健康10人魚か肉の15分後にご飯血糖値のぶれが3〜4割小さい(2型糖尿病)
Okami 20228件・230人炭水化物を後にするHbA1c −0.21%(はっきりした差なし)

Shukla APら(2015)[1]

2型糖尿病の11人が、同じ食事(628kcal)を1週間あけて2回食べました。パンとオレンジジュースを先に食べた日と、鶏肉と野菜を先に食べてパンなどを15分後にした日を比べました。野菜と鶏肉が先の日は、食後30分・60分・120分の血糖値がそれぞれ28.6%、37.0%、16.8%低くなりました。食後2時間の上がり方(グラフの面積)は73%小さく、インスリンも少なくてすみました。

対象: 平均54歳、太り気味で、薬(メトホルミン)を飲んでいるアメリカの人。 / 限界: 11人の予備的な研究で、測ったのは食後2時間までです。

Shukla APら(2017)[2]

2型糖尿病の16人が、同じ食事を3通りの順番で食べました。炭水化物を最後(野菜と鶏肉の10分後)にすると、炭水化物を最初に食べた日より、食後3時間の血糖値の上がり方(面積)が53%、ピークの高さが54%小さくなりました。全部を一緒に食べた日と比べても、上がり方は44%小さくなりました。

限界: 実験室で、それぞれの順番を1回ずつ食べた結果です。毎日続けたときの効果は調べていません。

Kuwata Hら(2016)[3]

大阪の病院で、2型糖尿病の12人と健康な10人が、ご飯を先に食べる日と、さばか牛肉を先に食べて15分後にご飯を食べる日を試しました。2型糖尿病の人では、魚や肉が先の日のほうが食後の血糖値が低く、ぶれ(標準偏差)は2.77から1.94(魚が先)と1.68 mmol/L(肉が先)に小さくなりました。GLP-1も多く出ていました。

限界: 参加者も測る人も、どの順番かを知っていました。健康な人の血糖値も同じ向きでしたが、はっきりした差とは示されていません。

Kim J, Jang EH, Lee S(2026、システマティックレビュー)[4]

健康な20〜36.7歳の人を対象にした6件の研究(合計107人)をまとめました。多くの研究で、野菜・果物・たんぱく質の多い物を炭水化物より先に食べると、混ぜて食べたり炭水化物から食べたりするより、食後の血糖値の上がり方が小さくなりました。

限界: 研究の数も人数も少なく、1回の食事で測った結果です。1件では、肉を先にすると下がった一方、野菜を先にしただけでは90分の時点を除いて差がありませんでした。

Okami Yら(2022、メタ分析)[5]

2型糖尿病の人で、炭水化物を後にする食べ方を調べた8件の試験(230人)をまとめました。2か月〜2年続けたときのHbA1c(1〜2か月の血糖の平均を表す値)の差は−0.21%で、「わずか、または差なし」と判断されました。著者らは、ふつうの食事指導を上回る効果の証拠はなかったと結論づけています。

限界: 証拠の確かさは「低い」〜「非常に低い」評価です。8件中5件はアジアの人が対象でした。

03 今日からできる小さな一歩血糖値を上げにくい食べる順番は、どうすればいい?

野菜のおかず、肉や魚のおかず、ご飯やパンの順に食べます。実験に近づけるなら、ご飯は食べ始めから10〜15分あとにします。食べる量や中身は変えません。

1

野菜のおかずから食べ始める

サラダ、おひたし、野菜の多い汁物の具などから食べます。食物繊維の多い物を先にします。

所要 最初の数分

2

次に肉・魚・卵・豆腐のおかずを食べる

実験で先に食べていたのは、鶏肉、さば、牛肉でした。野菜と一緒に食べ進めてかまいません。

所要 数分

3

ご飯・パン・麺は10〜15分たってから

実験では、おかずの10分後か15分後に炭水化物を食べていました。早食いの人は、噛む回数を増やすと自然に時間があきます。

所要 10〜15分

4

ジュースや甘い飲み物も「炭水化物」として後にする

2015年の実験では、オレンジジュースをパンと同じ「炭水化物」のグループに入れていました。食事の最初に飲まないようにします。

所要 0分

順番を変えるだけの方法です。おかずを先に食べて、ご飯の量がいつもより増えてしまうと、実験と同じ条件ではなくなります。

04 続けるためのコツ食べる順番を変えるとき、気をつけることは?

完璧な順番でなくても、炭水化物を最後に回すことを優先します。効果は主に食後数時間の血糖値で確かめられたもので、長く続けたときの効果ははっきりしていません。

05よくある質問

野菜から食べると、やせられる?

今回調べた研究は食後の血糖値を測ったもので、体重が減るかは確かめていません。2020年のレビューは、GLP-1が増えることで食欲が抑えられる可能性を挙げていますが、まだ仮説の段階です。

ご飯は、おかずの何分後に食べればいい?

実験では10分後(Shukla 2017)か15分後(Shukla 2015、Kuwata 2016)でした。今回調べた研究の中に、あける時間の長さだけを変えて比べたものはありませんでした。

健康な人が食べる順番を変える意味はある?

健康な20〜36.7歳の107人分の研究をまとめたレビューでは、多くの研究で食後の血糖値の上がり方が小さくなりました。ただし1回の食事の結果で、将来の病気を防げるかはわかっていません。

食べる順番だけで、糖尿病の数値は良くなる?

8件の試験をまとめたメタ分析では、2か月〜2年続けたときのHbA1cの差は−0.21%で、はっきりした差とは言えませんでした。証拠の確かさも低く、ふつうの食事療法の代わりにはなりません。

出典

  1. Shukla AP, Iliescu RG, Thomas CE, Aronne LJ (2015). Food order has a significant impact on postprandial glucose and insulin levels. Diabetes Care, 38(7), e98-e99. https://doi.org/10.2337/dc15-0429
  2. Shukla AP, Andono J, Touhamy SH, Casper A, Iliescu RG, Mauer E, Shan Zhu Y, Ludwig DS, Aronne LJ (2017). Carbohydrate-last meal pattern lowers postprandial glucose and insulin excursions in type 2 diabetes. BMJ Open Diabetes Research & Care, 5(1), e000440. https://doi.org/10.1136/bmjdrc-2017-000440
  3. Kuwata H, Iwasaki M, Shimizu S, et al. (2016). Meal sequence and glucose excursion, gastric emptying and incretin secretion in type 2 diabetes: a randomised, controlled crossover, exploratory trial. Diabetologia, 59(3), 453-461. https://doi.org/10.1007/s00125-015-3841-z
  4. Kim J, Jang EH, Lee S (2026). Effects of meal sequence intervention on blood glucose response in healthy adults: a systematic review. Clinical Nutrition Research, 15(1), 55-63. https://doi.org/10.7762/cnr.2025.0027
  5. Okami Y, Tsunoda H, Watanabe J, Kataoka Y (2022). Efficacy of a meal sequence in patients with type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis. BMJ Open Diabetes Research & Care, 10(1), e002534. https://doi.org/10.1136/bmjdrc-2021-002534
  6. Kubota S, Liu Y, Iizuka K, Kuwata H, Seino Y, Yabe D (2020). A review of recent findings on meal sequence: an attractive dietary approach to prevention and management of type 2 diabetes. Nutrients, 12(9), 2502. https://doi.org/10.3390/nu12092502