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辛いものを食べて口が痛いときは? 水・牛乳・炭酸、どれが効くかを研究で調べた

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一面に干された赤い唐辛子
Photo: Rotadefterim / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

辛いものを食べて、口の中が燃えるように痛い。水をがぶ飲みしても、なかなか治まらない。そんなときは、牛乳を一口ふくむのが研究ではいちばん効きました。72人に辛いトマトジュースを飲んでもらった実験で、牛乳は飲んで10秒後には痛みを約半分にしていました。手元に牛乳がなくても、甘い飲み物や冷たい水で和らげられます。

3行でわかる

  1. 辛さの痛みは味ではなく、熱い物でやけどしそうなときに働くセンサーが、カプサイシンという成分で反応して起きます。
  2. 72人の実験では、どの飲み物も何も飲まないより痛みを減らしました。水より効いたのは牛乳(普通・低脂肪とも)と甘いフルーツ飲料だけでした。
  3. 冷たい飲み物ほど効き、炭酸は効きにくい結果でした。何もしなくても痛みは2分ほどでかなり弱まります。

01 悩みの正体辛いものを食べると、なぜ口が痛くなる?

唐辛子の辛さは、カプサイシンが「熱い・痛い」を感じる神経のセンサーを動かすからです。舌は本当にやけどしたわけではありませんが、脳には熱い痛みとして届きます。

唐辛子の辛さのもとは、カプサイシンという成分です。カテリナらの研究(1997年)は、この成分が反応する神経のセンサーを見つけました。同じセンサーは、やけどしそうなほどの熱でも動きます。だから辛いものは「熱い」「ヒリヒリ痛い」と感じるのです。

カプサイシンは水に溶けにくい性質があります。このため「水を飲んでも流れない」「油や牛乳の脂肪が効く」と昔から言われてきました。では、実際に飲み物で比べるとどうなるのでしょうか。

02 科学的にわかっていること辛さの痛みには、どの飲み物が効く?

辛さの痛みには、牛乳と甘い飲み物が水よりよく効きました。牛乳は脂肪の量に関係なく効き、冷たいほど効きます。炭酸は効きにくい結果でした。

飲み物水と比べた結果(ノルデンら2019)
普通の牛乳・低脂肪乳水よりよく効いた(2つに差なし)
甘いフルーツ飲料水よりよく効いた
コーラ・炭酸水・ノンアルコールビール水と同じくらい(炭酸は全体に効きにくい)
何も飲まない水を飲んだときより痛みが強かった

Nolden AA, Lenart G, Hayes JE(2019)[1]

辛いトマトジュース30mLを飲んだ直後に、7種類の飲み物を40mLずつ飲んで、痛みを10秒ごとに2分間つけてもらいました。どの飲み物も、何も飲まないより痛みを減らしました。水より効いたのは、普通の牛乳、低脂肪乳、甘いフルーツ飲料の3つです。牛乳は飲んで10秒後に痛みを約半分にしていました。

対象: アメリカの大学で集めた20〜45歳の72人(女性42人、男性30人)。 / 限界: 辛い物も飲み物で、ご飯やヨーグルトなどの食べ物は調べていません。お酒入りのビールも調べていません。

Nolden AAら(2019)[1]

「脂肪が多いほど効く」という予想は外れました。脂肪3.25%超の普通の牛乳と、0.5%未満の低脂肪乳で、効き目に差はありませんでした。著者らは、脂肪よりも牛乳のたんぱく質(カゼイン)が効いているのかもしれないと考えています。

補足: 仕組みはまだ確かめられていません。炭酸の入った3種類は、冷たくても効きにくい傾向でした。

Nasrawi CW, Pangborn RM(1990)[2]

口をすすぐ液を比べた古い実験でも、すすぐと辛さは減りました。5℃の冷たい液は20℃の液より効きました。10%の砂糖水(20℃)と冷たい牛乳(5℃)は同じくらい効き、5%のアルコール液は水と変わりませんでした。砂糖を加えた牛乳では、脂肪0%と10%で差はありませんでした。

対象: 唐辛子をよく食べる人と食べない人。 / 限界: カプサイシンを溶かした液を使った実験で、ふだんの料理とは条件が違います。

Nolden AA, Hayes JE(2017)、Siebert Eら(2022)[3][4]

唐辛子をあまり食べない人ほど、同じ辛さを強く感じていました。辛いものをよく食べる人は、神経が慣れて痛みを感じにくくなるとレビューは説明しています。

限界: よく食べる人と食べない人を比べた研究が中心で、「食べ続ければ慣れる」と確かめた実験ではありません。

03 今日からできる小さな一歩辛くて口が痛いとき、まず何をする?

辛くて口が痛いときは、冷たい牛乳を一口ふくんで、口の中に行き渡らせてから飲みます。牛乳がなければ甘い飲み物か冷たい水にして、炭酸は避けます。

1

牛乳を一口ふくむ

実験では40mL、大さじ3杯ほどでした。低脂肪乳でもかまいません。冷蔵庫から出したての冷たいものが向いています。

所要 10秒

2

牛乳がなければ、甘い飲み物か冷たい水

甘いジュースは牛乳に近い効き目でした。水なら、ぬるいものより冷たいものを選びます。

所要 10秒

3

炭酸やお酒に頼らない

コーラや炭酸水は水と同じくらいでした。アルコールの入った液も、水より効きませんでした。

所要 0分

4

2分ほど待つ

実験では、辛いジュースの痛みは2分のあいだに下がり続け、「弱い」をやや上回る程度になりました。痛みは長くは続かないと知っておくと、慌てずにすみます。

所要 2分

04 続けるためのコツ次から辛さで困らないためには?

次に辛い料理を食べるときは、牛乳か甘い飲み物を先にそばに置いておくと安心です。痛みが長引く、腫れる、息苦しいときは、医療機関に相談してください。

05よくある質問

辛いときに水を飲むと、かえって辛くなる?

研究では、水を飲んでも何も飲まないよりは痛みが減りました。かえって辛くなることはありませんでした。ただし、牛乳や甘い飲み物のほうが水よりよく効きます。水を飲むなら、ぬるいものより冷たいものが向いています。

辛さを消すなら、低脂肪乳より普通の牛乳がいい?

72人の実験では、普通の牛乳と低脂肪乳の効き目に差はありませんでした。1990年の実験でも、砂糖を加えた脂肪0%と10%の牛乳で差はありませんでした。家にある牛乳で大丈夫です。

ご飯やパン、ヨーグルトは辛さに効く?

今回調べた実験は飲み物だけを比べたもので、ご飯やパン、ヨーグルト、アイスは調べていません。著者らも、食べ物でどれが一番かは言えないとしています。

出典

  1. Nolden AA, Lenart G, Hayes JE (2019). Putting out the fire – Efficacy of common beverages in reducing oral burn from capsaicin. Physiology & Behavior, 208, 112557. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6620146/
  2. Nasrawi CW, Pangborn RM (1990). Temporal effectiveness of mouth-rinsing on capsaicin mouth-burn. Physiology & Behavior, 47(4), 617-623. https://doi.org/10.1016/0031-9384(90)90067-e
  3. Nolden AA, Hayes JE (2017). Perceptual and affective responses to sampled capsaicin differ by reported intake. Food Quality and Preference, 55, 26-34. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5383096/
  4. Siebert E, Lee SY, Prescott MP (2022). Chili pepper preference development and its impact on dietary intake: A narrative review. Frontiers in Nutrition, 9, 1039207. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9795841/
  5. Caterina MJ, Schumacher MA, Tominaga M, Rosen TA, Levine JD, Julius D (1997). The capsaicin receptor: a heat-activated ion channel in the pain pathway. Nature, 389, 816-824. https://doi.org/10.1038/39807