睡眠

毎日同じ時刻に寝起きすると、眠りは良くなるのか。「睡眠の規則性」の研究

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Classic mechanical alarm clock.
Photo: Santeri Viinamäki / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

平日は6時に起きて、休日は昼まで寝る。寝る時刻も日によってばらばら。睡眠時間さえ足りていれば大丈夫、と思っていないでしょうか。研究では、寝起きの時刻が毎日そろっているかどうか(睡眠の規則性)が、睡眠時間と同じくらい、ときにはそれ以上に、気分や健康と関わっていることがわかってきました。

3行でわかる

  1. イギリスの6万977人の活動量計データを分析した研究では、寝起きの時刻が規則的な人ほど死亡リスクが低く、睡眠の規則性は睡眠時間より強い予測因子だった。
  2. 2,115人の研修医を1年間調べた研究では、睡眠時間や起きる時刻の日ごとのぶれが小さい日ほど、翌日の気分が良かった。
  3. 大学生61人の研究では、寝起きが不規則な学生ほど体内時計が遅れ、成績も低い傾向があった。

01「何時間寝たか」だけでなく「毎日そろっているか」

睡眠の規則性とは、寝る時刻と起きる時刻が毎日どれくらいそろっているかのことです。体内時計を安定させるうえで大切だと考えられています。

体には、約24時間のリズムを刻む体内時計があります。寝起きの時刻が日によってばらばらだと、浴びる光の時間もずれ、体内時計が乱れやすくなります。

研究者は、ある日と翌日の同じ時刻に、同じように寝ているか起きているかを比べる「睡眠規則性指標」という物差しを使って、規則性を測っています。

睡眠時間を十分にとることはもちろん大切です。そのうえで、毎日の寝起きの時刻をそろえることも、眠りと日中の調子を支えると考えられるようになってきました。

02科学的にわかっていること

寝起きの時刻が規則的なことは、気分、成績、長期的な健康と関わっていました。その関わりは、睡眠時間と同じくらい大きいことがありました。

Windredら(2024)[1]

イギリスの6万977人(平均62.8歳)の活動量計データから睡眠の規則性を計算し、平均約6年追跡した。最も不規則なグループと比べ、規則性が高いグループでは死亡リスクが20〜48%低かった。睡眠の規則性は、睡眠時間よりも強い予測因子だった。

対象: イギリスの中高年6万977人 / 限界: 観察研究で、規則性が原因と断定はできない。

Fangら(2021)[2]

研修医2,115人の睡眠をウェアラブル端末で、気分をスマホアプリで1年間記録した。睡眠時間が長い日、寝る時刻が早い日に加え、睡眠時間や起きる時刻の日ごとのぶれが小さい日ほど、翌日の気分が良かった。睡眠のぶれの影響は、睡眠時間そのものの影響と同じくらいの大きさだった。

対象: 研修1年目の医師2,115人 / 限界: 忙しい研修医が対象で、一般の人にそのまま当てはまるとは限らない。

Phillipsら(2017)[3]

大学生61人の30日間の睡眠記録を調べた。寝起きが不規則な学生は、規則的な学生より、眠気を促すホルモンの分泌が始まる時刻が約2.5時間遅く(0時8分対21時32分)、成績も低い傾向があった。この差は、主に浴びる光のパターンの違いで説明できると考えられた。

対象: 大学生61人 / 限界: 人数が少なく、成績との関係は相関にとどまる。

厚生労働省(Good Sleepガイド)[4]

良い睡眠のためにできることとして、規則正しい起床時刻を心がけ、休日に夜ふかしや朝寝坊をしないことを挙げている。

対象: 国の睡眠に関する健康づくりの指針 / 限界: 一般向けの推奨。

03今日からできる小さな一歩

まずは起きる時刻を毎日そろえることから始めます。寝る時刻は、眠くなってから布団に入る形で自然に整えていきます。

1

起きる時刻を1つ決めて、休日も守る

平日と休日の起床時刻の差を、まずは1時間以内にします。起きる時刻がそろうと、寝る時刻も自然にそろいやすくなります。

所要 決めるだけ

2

起きたらすぐ光を浴びる

カーテンを開ける、ベランダに出るなど、朝の光を浴びます。研究では、光のパターンの違いが寝起きのリズムの違いにつながっていました。

所要 5分

3

寝る時刻のぶれを記録する

1週間、寝た時刻と起きた時刻をメモし、どれくらいばらついているかを確かめます。

所要 1日30秒

04続けるためのコツ

毎日ぴったり同じにする必要はありません。ぶれを少しずつ小さくすることを目標にすると続けやすくなります。

05よくある質問

毎日同じ時刻に寝起きすることについて、よく検索される疑問に研究の範囲で答えます。

毎日同じ時刻に寝た方がいいの?

研究では、寝起きの時刻がそろっている人ほど、気分や健康が良い傾向がありました。6万人以上の研究では、規則性は睡眠時間より強く死亡リスクを予測していました。

寝る時刻と起きる時刻、どちらをそろえるべき?

まずは起きる時刻です。厚生労働省の指針も、規則正しい起床時刻を心がけ、休日に朝寝坊しないことを勧めています。

休日の寝だめはダメなの?

長い寝坊は寝起きのリズムを崩しやすくなります。2,115人の研究では、起きる時刻の日ごとのぶれが小さい日ほど、翌日の気分が良い傾向がありました。

寝る時刻がばらばらだと、どうなるの?

大学生61人の研究では、寝起きが不規則な学生ほど体内時計が約2.5時間遅れ、成績も低い傾向がありました。

出典

  1. Windred, D. P., Burns, A. C., Lane, J. M., Saxena, R., Rutter, M. K., Cain, S. W., & Phillips, A. J. K. (2024). Sleep regularity is a stronger predictor of mortality risk than sleep duration: A prospective cohort study. Sleep, 47(1), zsad253. https://doi.org/10.1093/sleep/zsad253
  2. Fang, Y., Forger, D. B., Frank, E., Sen, S., & Goldstein, C. (2021). Day-to-day variability in sleep parameters and depression risk: a prospective cohort study of training physicians. npj Digital Medicine, 4, 28. https://doi.org/10.1038/s41746-021-00400-z
  3. Phillips, A. J. K., Clerx, W. M., O'Brien, C. S., et al. (2017). Irregular sleep/wake patterns are associated with poorer academic performance and delayed circadian and sleep/wake timing. Scientific Reports, 7, 3216. https://doi.org/10.1038/s41598-017-03171-4
  4. 厚生労働省. Good Sleepガイド(健康づくりのための睡眠ガイド2023). https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001222161.pdf