集中力

音楽を聴きながら勉強していいのか。歌詞の有無で結果が変わることが研究でわかった

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AIによる調査公開されている研究論文や公的機関の資料をAI(Claude)が調べ、内容を確認して整理しました。SEADICEが独自に実験したものではありません。出典は末尾にあります。

勉強や作業をするとき、好きな音楽をかけたほうがはかどる気がする一方で、本当は集中力を下げているのではと気になったことはないでしょうか。「音楽がないと落ち着かない」という人も、「音楽をかけると気が散る」という人も、どちらの感覚も間違いではないかもしれません。研究では、歌詞の有無や課題の種類によって、音楽が学習に与える影響が変わることが示されています。

3行でわかる

  1. 大学生113〜123人の実験では、歌詞のある音楽は言語記憶・視覚記憶・読解の成績を下げたが、歌詞のない音楽の悪影響ははっきり確認されなかった。
  2. 90人の実験では、読んでいる文章と同じ言語の歌詞つき音楽を聴くと正答率が0.90から0.30まで下がり、ふだん音楽を聴きながら勉強しない人ほど影響が大きかった。
  3. 96人の実験では、聴き慣れた音楽を聴くと反応が速くなり、気が散る頻度も下がったが、これは単語の意味を判断する短い課題での結果だった。

01悩みの正体を、やさしい言葉で

音楽が勉強の効率を上げるか下げるかは一律には決まらず、歌詞の有無・課題の種類・音楽への慣れによって変わる。

勉強中に音楽をかけると集中できる人もいれば、逆に気が散る人もいます。どちらの感覚も間違っているわけではなく、研究では「歌詞があるかどうか」「どんな課題をしているか」「その曲を聴き慣れているか」によって、音楽が学習に与える影響が変わることが示されています。とくに文章を読んだり覚えたりする作業では、歌詞のある音楽が悪影響を及ぼしやすいという結果が、複数の実験で確認されています。

02科学的にわかっていること

歌詞のある音楽は読解・記憶の成績を下げやすいが、歌詞のない音楽や聴き慣れた曲では、悪影響がはっきり確認されなかった。

Souza & Barbosa(2023)[1]

ブラジルの大学生113〜123人を対象に、無音・歌詞なし音楽(ロー・ファイ・ヒップホップ)・歌詞あり音楽(ポルトガル語のポップス)の3条件で、言語記憶、視覚記憶、読解(文章の穴埋め)、算数の4課題を行う実験。歌詞のある音楽を聴いた条件では、言語記憶・視覚記憶・読解の成績が無音条件より下がった(効果量d≈-0.3)。歌詞のない音楽による成績低下は、統計的にはっきりしたものではなかった。参加者自身も、歌詞のある音楽が課題の妨げになったと感じていた。

対象: 大学生113〜123人 / 限界: 実験室での短時間の課題であり、長時間の勉強にそのまま当てはまるかは分からない。

Sun, Sun, Li, Shao, Liu & Liu(2024)[2]

中国の大学生90人(女性50人、18〜21歳)を対象に、中国語・英語それぞれのポップスまたは無音の条件で、中国語と英語の文章を読む課題を行う実験。読解に使う言語と同じ言語の歌詞つき音楽を聴いた条件で成績の低下が最も大きく、正答率は無音条件の0.90から0.30まで下がった。ふだん音楽を聴きながら勉強する習慣がない学生ほど、音楽による悪影響が大きかった。

対象: 大学生90人 / 限界: 中国語話者を対象にした実験で、日本語話者やほかの言語環境にそのまま当てはまるかは分からない。

Lehmann & Seufert(2017)[3]

背景音楽が学習に与える影響を、覚醒度・気分・ワーキングメモリ(作業記憶)容量という複数の観点から調べた実験。文章の内容を理解する課題では、背景音楽がある条件のほうが成績が低く、とくにワーキングメモリ容量が低い学習者ほど、音楽による悪影響を受けやすいことがわかった。一方、単純な暗記課題では、音楽の有無による差ははっきりしなかった。

対象: 大学生(実験参加者) / 限界: 音楽が認知的な負荷を増やすという説明であり、すべての学習課題に一般化できるわけではない。

Bidelman & Feng(2025)[4]

大学生96人(平均23.57歳)を対象に、聴き慣れたクラシック音楽・聴き慣れないクラシック音楽・環境音(対照条件)を聴きながら、単語どうしの意味が関連しているかを判断する課題を行う実験。聴き慣れた音楽の条件では、聴き慣れない音楽の条件より反応時間が平均約170ミリ秒速く、正答率には3条件間で差がなかった。聴き慣れない音楽の条件のほうが、課題中に気が散る(マインドワンダリング)頻度が高い傾向も見られた。

対象: 大学生96人(平均23.57歳) / 限界: 単語の意味判断という短い課題での結果であり、長い文章の読解や複雑な学習にそのまま当てはまるとは言えない。

03今日からできる小さな一歩

文章の読解や記憶が中心の勉強では、まず音楽なしを試し、音楽が欲しいときは歌詞のない・聴き慣れた曲を選ぶとよい。

1

読解・暗記の勉強は、まず「音楽なし」で試す

文章を読んだり単語を覚えたりする勉強では、歌詞のある音楽が成績を下げるという実験結果が複数あります。まず15分ほど音楽なしで取り組み、集中の感じ方を比べてみましょう。

所要 15分

2

音楽が欲しいときは歌詞のない曲を選ぶ

歌詞のある曲より、歌詞のない曲のほうが、読解や記憶への悪影響がはっきり確認されていません。歌詞ありの曲をかけているなら、まず歌詞なしの曲に替えてみましょう。

所要 1分

3

どうせ聴くなら、聴き慣れた曲を選ぶ

初めて聴く曲より、聴き慣れた曲のほうが気が散りにくいという実験結果があります。いつものプレイリストを使い、新しい曲の開拓は勉強の後に回しましょう。

所要 1分

04続けるためのコツ

「音楽が良いか悪いか」ではなく、課題の種類によって使い分けると続けやすい。

05よくある質問

音楽を聴きながら勉強する習慣がある人は、影響を受けにくいのですか?

90人を対象にした実験では、ふだん音楽を聴きながら勉強する習慣がない学生のほうが、歌詞のある音楽による悪影響が大きい傾向が見られました。ただしこれは習慣の有無による違いを比較した結果であり、慣れれば影響がなくなることを証明したものではありません。

クラシック音楽やインストゥルメンタルなら勉強がはかどりますか?

今回確認した研究の範囲では、歌詞のない音楽による成績の低下は、統計的にはっきりしたものではありませんでした。ただし積極的に成績を上げる効果まで確認されたわけではなく、課題の種類によっても結果が変わるため断定はできません。

出典

  1. Souza, A. S., & Barbosa, L. C. L. (2023). Should We Turn off the Music? Music with Lyrics Interferes with Cognitive Tasks. Journal of Cognition, 6(1), 27. https://doi.org/10.5334/joc.273
  2. Sun, Y., Sun, C., Li, C., Shao, X., Liu, Q., & Liu, H. (2024). Impact of background music on reading comprehension: influence of lyrics language and study habits. Frontiers in Psychology, 15, 1363562. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2024.1363562
  3. Lehmann, J. A. M., & Seufert, T. (2017). The Influence of Background Music on Learning in the Light of Different Theoretical Perspectives and the Role of Working Memory Capacity. Frontiers in Psychology, 8, 1902. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2017.01902
  4. Bidelman, G. M., & Feng, S. (2025). Familiar Music Reduces Mind Wandering and Boosts Behavioral Performance During Lexical Semantic Processing. Brain Sciences, 15(5), 482. https://doi.org/10.3390/brainsci15050482