気分・ストレス

自然の中で過ごすとストレスは下がるのか。4つの研究でわかった「20〜30分」の目安

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AIによる調査公開されている研究論文や公的機関の資料をAI(Claude)が調べ、内容を確認して整理しました。SEADICEが独自に実験したものではありません。出典は末尾にあります。

仕事や勉強に疲れたとき、近くの公園を少し歩くだけで気分が軽くなった経験はないでしょうか。実はこの感覚、気のせいではなく、体の中のホルモンの変化としても確認されています。自然の中で過ごす時間とストレスの関係を、複数の研究で確認しました。

3行でわかる

  1. 143件の研究をまとめた分析では、緑地に触れる時間が長い人ほど、ストレスホルモン(コルチゾール)や心拍数が低い傾向が確認された。
  2. 8週間の実験では、自然の中で過ごすとコルチゾールの低下が普段より速くなり、20〜30分が最も効率のよい目安だった。
  3. 一方でエビデンスの確実性を「低い」と評価する分析もあり、効果を過信せず、様子を見ながら試すのが現実的。

01この研究でわかった、意外なこと

自然の中で過ごす時間が長い人ほど、ストレスホルモンの値や心拍数が低い傾向が、複数の研究で確認されている。

「森林浴」や「グリーンエクササイズ」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。公園や森など、緑の多い場所で時間を過ごすことを指します。激しい運動をしなくても、ただそこにいるだけで体の反応に変化が見られることが、いくつもの研究で報告されています。

特に注目されているのが、ストレスを感じたときに体から出るホルモン「コルチゾール」の変化です。緑地で過ごした後にこの値が下がることが、複数の研究で確認されています。ただし、研究によって効果の大きさやエビデンスの確実さには差があり、その点も含めて見ていきます。

02科学的にわかっていること

大規模な分析では緑地への接触とストレス指標の低下に関連が見られる一方、証拠の確実性を「低い」とする分析もある。

Twohig-Bennett・Jones(2018)[1]

観察研究103件・介入研究40件、合計143件をまとめた分析で、緑地への接触が多い人ほど、唾液中のコルチゾール値・心拍数・拡張期血圧が低いことがわかった。

対象: 143件の研究(各国の合計で数百万人規模のデータを含む) / 限界: 研究間の質にばらつきがあり、因果関係の証明までは難しい。

Hunter・Gillespie・Chen(2019)[2]

都市部に住む36人が8週間、週3回以上、自然の中で10分以上過ごした実験では、通常なら1時間で11.7%下がるコルチゾールが、自然の中では1時間あたり21.3%まで低下した。最も効率がよかったのは20〜30分の滞在だった。

対象: 都市部在住の成人36人(女性92%、平均45.8歳) / 限界: 参加者が少なく、もともと自然を好む人に偏っていた可能性がある。

Andrade ら(2026)[3]

森林浴に関する11件の研究(参加者計933人)をまとめた分析では、心拍数が平均で1分あたり4回、緊張・不安や落ち込みの得点も下がった。ただしエビデンスの確実性は「非常に低い」と評価されている。

対象: 11件の研究、参加者計933人 / 限界: 多くが比較群のない前後比較で、季節や介入方法もバラバラだった。

Paredes-Céspedes ら(2024)[4]

無作為化比較試験8件をまとめたレビューでは、自然によるストレス低下効果について「限定的な裏付けしかない」と結論づけられた。介入の方法や測定尺度が研究ごとにバラバラで、比較が難しいことも理由のひとつ。

対象: 無作為化比較試験8件(各研究の参加者は18〜99人) / 限界: 健康な人が対象で、心の不調がある人への効果はわかっていない。

03今日からできる小さな一歩

特別な運動をしなくても、緑が見える場所に20〜30分ほど身を置くだけで、体の変化が期待できる。

1

近くの公園や緑道を歩く

散歩でも、ベンチに座って過ごすだけでもよい。目的地を決めず、緑を眺めながら過ごす。

所要 20〜30分

2

休憩中に緑を意識して眺める

窓の外の街路樹や、近くの植え込みに目をやるだけでも、外に出る時間の代わりになる。

所要 3〜5分

3

週3回を目安に予定に入れる

「時間ができたら」ではなく、通勤路や休憩時間にあらかじめ組み込んでおく。

所要 週3回×20分

04続けるためのコツ

劇的な効果を期待しすぎず、「気分が軽くなればよい」くらいの気持ちで続けると長く続けやすい。

05よくある質問

どのくらいの時間、自然の中で過ごせば効果があるの?

8週間かけて行われた実験では、20〜30分が最もコルチゾールを効率よく下げられる目安だったと報告されています。それより短くても長くても、ある程度の低下は確認されています。

森林でなく近所の公園でも効果はあるの?

143件の研究をまとめた分析は森林に限らず緑地全般を対象にしており、都市部の公園でも同じような傾向が確認されています。ただしエビデンスの確実性を「低い」と評価する分析もあるため、効果を保証するものではありません。

出典

  1. Twohig-Bennett, C., & Jones, A. (2018). The health benefits of the great outdoors: A systematic review and meta-analysis of greenspace exposure and health outcomes. Environmental Research, 166, 628-637. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6562165/
  2. Hunter, M. R., Gillespie, B. W., & Chen, S. Y. P. (2019). Urban Nature Experiences Reduce Stress in the Context of Daily Life Based on Salivary Biomarkers. Frontiers in Psychology, 10, 722. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6458297/
  3. Andrade, A. M. et al. (2026). Short-term cardiovascular and mental health responses to Shinrin-Yoku (forest bathing): a systematic review and meta-analysis. Frontiers in Psychology. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12932220/
  4. Paredes-Céspedes, D. M. et al. (2024). The Effects of Nature Exposure Therapies on Stress, Depression, and Anxiety Levels: A Systematic Review. European Journal of Investigation in Health, Psychology and Education. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10969128/